もっとしっかり弾いて!
弓に圧力かけるのよっ
この2つ、よく言われる言葉ですが、理解できますか?
私はさっぱりわかりませんでした。
とりあえずやった事は、弓を力でぎゅうぅ〜〜って押さえつけて
んギィィィって弾いてました(笑)
圧力の事をわかりやすく説明すると、
話が長くなるから省略しちゃうんですね。
圧力をかける=体重移動する
重〜いドアを開ける時に、自分の体重をかけて
ドアに寄りかかると、楽に開きます。
体重移動は、普段私達が普通に使って
物を楽に動かしたりしている、慣れた動作です。
レッスンでは、楽器を弾く時に右腕の重さを弓に乗せます。
成人の片腕の重さは3キロ前後、
弓の重さは60グラムぐらいです。
全く力を使わないで、弓に腕の重さをかけるには、
だら〜んと脱力した腕を、身体ごとそのまま下ろせば
弓に3キロの重さがかかります。
腕を下ろせば弓の真ん中の木と毛はくっつきます。
端っこは張力が強いのでくっつきません。
楽器を弾く時に、腕全体の3キロを乗せると
当然ギィィィって潰れた音がしちゃいます。
少しだけ体重を弓に乗せるために、弓に対して垂直ではなく、
肩から弓までなだらかな曲線にして、腕の体重を減らしてるんです。
机にだら~んと手を置いてる時、力は入っていませんね。
手首から指先まで、なだらかな曲線になっています。
これと同じ格好で、弓を持ってみます。
肩から弓まで、つるんとなだらかな曲線になっています。
手首が凹むと、手首に体重がかかるので
弓には指の体重しか乗ってません。
手首に負担がかかっています。
弓を浅く持った時と深く持った時に、どれだけの重さがかかっているか
横から見るとよく分かります。
浅く持つ 深く持つ 上から持つ
弓を持つと、手首が凹んだりしちゃって
うまくいかない人は、エアで弾きマネをしてみましょう。
手をだら〜んとしたまま、左右に動かすだけ。
誰でもできる簡単な動作です。
弓を持つ時も、同じ動きをすればいいんです。
弓にどれだけ腕の体重をかけるかは、どんな音を出したいかによります。
力強い音にしたかったら、肩からの角度を少し急にすれば、
弓にかかる体重も増えて、それだけ太い音になります。
自分の腕の重みを使って、好みの音を楽に出してみましょう。
どんな小さなことでも、何かわからないことがあれば
お気軽にご相談やご質問、いつでもお待ちしております