弓を飛ばす、と聞くと、弓が空中にいる時間が
とても長いイメージですが、翼のない弓は空を飛べません
スピッカートやスタッカートの弓の毛は、
ほとんどの時間、弦の上にくっついています。
空中から弓の真ん中辺を弦に乗せると、
弓がびよんとバウンドします。
これを使って、ダウンボウの弓の真ん中辺で
短い音を弾いてみましょう。
初めに空中で小さい円を描いて、弓を弦に置きます。
空中からぶつけるのではなく、必ず一瞬置きます。
弓の重さが弦に乗った瞬間に、
音の頭だけを超短く引っかけて移動し、
次の音の準備をするために、すぐに弦に着地します。
弓の木がバウンドしても、毛はバウンドしていません。
「飛ばす」と言われている弓の毛は、実際は
何本か弦にかすっていて、0.1秒のまばたきぐらい、
飛ばすのではなく、「瞬間移動」です。
細かい音も全部、最初に弓を弦に乗せてから弾きます。
どんな小さなことでも、何かわからないことがあれば
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